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2016.9.30

食用オイルより繊細!スキンケアに必要なオイルとは

「食べるコスメオイル」という言葉が定着してきたとおり、食用オイルは日本の文化に少しずつ浸透してきているように思います。一方で、コスメの本家本元であるスキンケアオイルについては、まだ発展途上段階です。

by 美容オイルコンシェルジュ YUKIE

食用オイルより繊細!スキンケアに必要なオイルとは

一昔前までは、オイルを肌につけることはタブーとされてきました。その理由は「オイル焼け」が懸念されるから。そんな時代とは一転して、今ではアルガンオイルを皮切りにバオバブオイルやマルラオイル、タマヌオイルなど続々と新しいスキンケアオイルたちが上陸しつづけています。

希少性やオーガニックはもちろん、「スキンフード」や「フードグレードのコスメ」など、「食べられる=安心」を売りにした商品も数多くご紹介されています。しかし、それは本当に肌にとって必要なオイルなのでしょうか?

それを紐解くためには、私たちの肌の役割を知ることが大切です。そもそも、スキンケア=美容という捉え方をされる傾向にありますが、肌は「第3の脳」と呼ばれるほど重要な働きをしています。たとえば、体内の化学工場と呼ばれる肝臓を70%失ったとしても私たちは生きることができますが、火傷などで肌を3分の1失っただけで死に至ります。これは、私たちの体の中にある体液が失われてしまうためです。つまり、肌の最大の役割は、健やかに暮らすためのバリア機能にあります。そして、その最前線で活躍しているのがオイルです。

春夏時期にはあまり自覚症状のない肌悩みといえば、「乾燥」です。乾燥はエイジングの初期症状とも言われ、シワたるみ、さらにはシミそばかすも乾燥という肌ダメージから起こるトラブルです。この乾燥を防ぐために、私たちの肌は「皮脂膜」と呼ばれるバリア層で肌の一番外側全体をコーティングしています。そして、このバリア機能をもつ皮脂膜の原料こそオイルです。

皮脂膜は、皮脂と汗が混ざり合った状態でつくられていて、「天然のクリーム」と呼ばれています。皮脂と聞くと嫌なイメージをもつ人が多いかと思いますが、このようにバリア機能として重要な役割を果たしているのです。

しかし、実は「皮脂」と一括りに言っても、1種類の成分で組成されているのではなく、数種類のオイルが含有されています。代表的なオイルは、「トリグリセリド(中性脂肪)」「ワックスエステル」「スクワレン」「遊離脂肪酸」「コレステロール」です。さらに、中性脂肪や遊離脂肪酸の主な脂肪酸には「オレイン酸」「パルミチン酸」「パルミトレイン酸」などがあります。これだけ並べてみても、皮脂はとても複雑な組成であることがお分かりになりと思います。

そして、健康で美しい肌状態であるためには、それぞれの含有オイルのバランスが大切です。理想的な皮脂バランスは、トリグリセリド約40%、ワックスエステル約25%、スクワレン約10%などと言われていますが、皮脂の生成量は年齢や性別(性ホルモン)によって大きく左右され、女性の場合、皮脂全体の生成量が減少するために乾燥を自覚しやすい傾向にあります。そのため、スキンケアオイルを活用して皮脂をサポートすることになりますが、実はここに大きな落とし穴があります。

皮脂を構成するオイルは、同比率で減少するわけではありません。さらに性ホルモンに影響されずに加齢とともに激減してしまうオイルもあります。それが「ワックスエステル」です。ワックスエステルは、ロウ類に属するオイルですが、私たちの肌がもつワックスエステルは「液状」なのが特徴です。

このワックスエステルは、オイルという分類にありながら、酸化しないという性質をもつ唯一無二のオイルで、この特徴を生かして、肌や毛髪、目の角膜に存在しています。つまり、私たちの肌が紫外線を浴びても皮脂焼けせず、艶やかな肌でいられる理由は、皮脂に25〜30%のワックスエステルをもっているからです。

さらに、皮脂に含有されるオイルたちのうち、ワックスエステルだけが代謝されず、食事など経口摂取することができません。そのため、誰もが加齢で減少してしまったワックスエステルをスキンケアオイルとして最優先で補給する必要があります。

それでは、このワックスエステルは何で補給できるのでしょうか。現在、地球上で手にできるワックスエステルは「ホホバオイル」だけです。(厳密には、マッコウクジラの脂もワックスエステルが豊富ですが、スキンケアオイルとしては流通していないため、ホホバオイルに限定されてしまいます)

スキンケアオイルを選ぶ際には是非、ご自分のお肌にどんな油分が足りていないのかを知っていただき選んでいただきたいと思います。

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